消防設備士乙種6類を受験した訳
これまでの記事で、危険物取扱者の乙種各類、そして甲種の合格体験談をお伝えしてきました。今回はその流れの延長として、消防設備士乙種6類を受験し、合格することができましたので、体験談としてまとめておきたいと思います。
きっかけは、危険物乙4に合格した後、色々調べているときに
湯浅東洋消防設備士乙6は消火器の知識が一通り身につくからオススメよ。
意外と実用性もあるから持っておいて損は無いわ。
という趣旨の意見を知ったことでした。
危険物取扱者で学んだ法令や火災予防の知識が、そのまま活きる部分も多いと聞き、せっかくなら挑戦してみようと感じたのがきっかけです。
勉強して感じたこと
消防設備士乙種6類の試験は、2026年現在、以下の筆記試験と実技試験から構成されています。
『筆記試験』
– 消防関係法令:(消火器に関する規定や全類共通の基礎知識など)10問
-機械に関する基礎知識:(機械力学、金属の性質、消化器の基礎知識など)5問
-消火器の構造・機能・点検及び整備の方法に関する実務知識など)15問
『実技試験』
– 鑑別試験(消火器の部品や器具の名称、用途、整備・点検手順などの記述問題)5問
合格の条件は、筆記試験が各科目ごとに40%以上、かつ全体で60%以上の正答、実技試験(鑑別試験)が60%以上の正答です。
特定の科目だけ得意でも合格できない仕組みになっているため、全体的にまんべんなく得点できるようにしておく必要があります。
個人的には、防火管理者の選任要件などの法令関係の内容や、消火器の構造に関する部分が、なかなか覚えにくく苦戦しました。一方で、鑑別等試験(実技試験)については、実質的にはマーク試験の延長のような内容だったため、アウトプットを繰り返していれば、特段困ることはなかったという印象です。



一応、実技試験は記述形式ですが、出題される問題の殆どが穴埋め形式や単文解答が中心です。
その為、高度な記述力よりも漢字をきちんと間違わずにかける事のほうが重要だと感じました。



後、盲点だけど
・ 消火器の点検の順序
・ 気圧や面積といった数値
・ 穴埋め形式の簡単な計算問題
も出題されたりするから、チェックしておくと得点アップに繋がるわね。
使用した参考書
実際に使用した教材は、以下の3冊です。
– ①『工学教科書 炎の消防設備士第6類 テキスト&問題集』
イラストが豊富で、堅苦しい説明がないので非常にわかりやすいです。参考書と問題集が一体化しておりインプットとアウトプットを効率的に行うことができます。
– ②『本試験型 消防設備士6類問題集』 解説が丁寧な本番形式の問題集で、アウトプットの量を増やす上で非常に役立ちます。特に実技試験の演習量を増やしたい方に打ってつけです。
– ③『消防設備士第6類 令和8年版』
実際に消防設備士乙種6類の試験で出題された再現問題がふんだんに記載されています。危険物取扱者試験と同様、消防設備士試験は過去問の公開がない上、問題冊子の持ち帰りが禁止されている関係上、本番に出題された問題でトレーニングを行うことが非常に困難となっています。その課題を解決してくれるのがこの問題集で、合格に直結しやすいことから愛用している受験生も非常に多いです。
今回は、これまでの危険物取扱者の試験のときと違って、参考書をやりすぎたという実感はありませんでした。しかし、最悪①と②の2冊だけでも、十分合格を狙える内容だったと思います。
③は問題数が多いため、時間に余裕がない方は、苦手分野に絞って使うという活用方法もおすすめです。
また、今回は使用していませんが『わかりやすい! 第6類消防設備士試験』(国家・資格シリーズ186)も非常に丁寧な内容でお薦めです。①の解説が合わないと感じた方には、こちらを使用してみるのも良いでしょう。



一点だけ補足すると、③の本は毎年最新版が出版されるので、新しいものを使うと良いと思います。
本番の試験の体験談
試験当日は、これまで危険物取扱者を受験してきたのと同じ大学の会場でした。
危険物取扱者を受験したときと比べると、会場の雰囲気はかなり閑散としていました。たまたまかもしれませんが、私が受験した回は、全体でも30名に満たない人数でした。
ただ、欠席者や遅刻者が1〜2割ほど見られ、受験者全体の真剣度という点では、甲種危険物取扱者を受験したときほど高くはないように感じました。
試験本番については、分からない問題もいくつかありましたが、特に緊張することもなく終えることができました。



私の体感ですが、この試験も割と嫌々受験している人が多いのではないかと思いました。
甲種危険物取扱者を受験した時と比較すると、試験中の空気感には明らかな差があったと感じます。
おすすめの勉強法
勉強法は、これまでの危険物取扱者のときと大きくは変わりません。
インプットに偏りすぎると、いざ問題を解こうとしたときに手が動かなくなりがちです。逆にアウトプットに偏りすぎると、知識が断片的なまま定着しにくくなります。体感としては、インプット3割・アウトプット7割くらいの比率がちょうど良いと感じています。
問題集を解くときは、1周目からいきなり自力で解こうとすると挫折しやすいため、まずは解答を見ながら「解き方を覚える」使い方をするのがおすすめです。参考書に載っている問題が9割以上、安定して解けるようになれば、合格ラインには十分届くはずです。何度見ても覚えにくいと感じる用語や数値は、ノートにまとめておくと直前の見直しに役立ちます。
特に、消火器の種類・整備方法、消火器の部品の名称については、覚えにくい上に試験にもよく出題される部分なので、重点的に対策しておくことをおすすめします。



あくまでも参考ですが、私自身がこの資格に合格するまでには、およそ100時間くらいを費やしました。
ただ、これは今考えてもやや過剰気味だったと思います。
個人差はありますが、およそ80時間〜150時間くらいで合格ラインを突破できるのではないでしょうか。



特に、
・ 消防系の実務経験がある人
・ 他の消防設備士の試験や電気工事士試験合格した人
(一部科目免除があり)
・ 危険物取扱者試験に合格した人
は合格までに必要とする時間をさらに短縮できるはずよ。
上記に該当する人なら、50時間〜60時間程度で合格できてもおかしくないわ。
防災の知識が深まった試験


消防設備士乙種6類は、消防設備の点検業務に関わる方や、危険物を取り扱っている方でなければ、直接使う機会は少なく、用途としてはかなり限定的な資格です。
それでも、
「火災の種類に応じてどの消火器を使えばよいのか」
「普段目にする消防設備には、どのようなものがあるのか」
といった内容を体系的に学べたことは、防災に関する知識を深める上で、大きく役立ったと感じています。
この試験は、危険物取扱者ほど広く知られているわけではありませんが、工学系の方の間では、それなりに知名度がある資格のようです。知っている人に話してみると、



消防設備士か‥懐かしいのう。
儂が受験したのは何十年も前のことじゃが、頑張って勉強したのを覚えとるぞ。



あー。そういえば俺も昔会社に言われて受けに行ったな‥。
消火器のパーツの名前を大量に暗記した記憶がある‥。
の様に、会話のネタとして役立つ場面があるかもしれません。
特に危険物取扱者との相性が良いので、すでに危険物取扱者を取得されている方は、あわせて挑戦してみるのもおすすめです。
私自身も、いつになるかはまだ未定ですが、現在取り組んでいるAI・IT関連の目標資格をひととおり取得し終えたら、消防設備士の別の類にも挑戦してみたいと考えています。
もし機会があれば、そのときはまた記事としてまとめたいと思います。



個人的な意見ですが、施設に置いてある消火器を見て、
「これは蓄圧式消火器だ!」
と一発でわかる様になったのが知識が広がっている感じがして嬉しかったですね。
興味がある方は、危険物取扱者試験と合わせて取得してみても良いかもしれません。







