勉強を始めたきっかけ
前回の記事で、危険物取扱者乙種第4類(乙4)に合格した体験談をお伝えしました。
今回はその続編として、続けて受験した乙種第1類・第3類・第5類(乙1・乙3・乙5)の合格体験談をまとめておきたいと思います。
きっかけは、単純なものでした。せっかく乙4を取得できたので、このまま勢いに乗って、いずれは甲種まで取ってみたいと感じたのです。
もう一つ、後押しになったのは、以前家庭教師として高校化学の内容を教えていた経験があったことです。
当時教えていた知識を、何か形のあるものにしたいという気持ちがずっとありました。
乙種の残りの類を取得していくことは、その気持ちに応える、ちょうど良い機会だと感じました。
実際に勉強し始めて受けた印象
危険物取扱者の試験は、2026年8月時点で、どの類も以下の3科目から構成されています。
– 危険物に関する法令:15問
– 基礎的な物理学及び基礎的な化学:10問
– 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法:10問
合格の条件は、各科目でそれぞれ60%以上の正答率を満たし、かつ全体でも60%以上の得点を取ることです。
このうち「基礎的な物理学及び基礎的な化学」は、高校1〜2年生レベルの基礎知識があれば対応できる内容が多く、その範囲を学んだ経験がある方であれば、それほどハードルは高くないと感じます。一方で「危険物に関する法令」と「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」は、一般的な高校の授業では扱わない専門的な内容で、細かい部分まで問われるため油断はできません。
ただし、今回大きく助かったのは、すでに乙4を取得していたことによる科目免除です。
危険物乙4、もしくは他の乙種をすでに取得している場合、法令と物理・化学の科目が免除され、「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」だけを受験すればよくなります。これにより、勉強量も試験時間も大幅に減り、体感としてはかなり楽に感じました。
金澤なつき危険物はいろんな類がありますが、どれが難しいんでしょうか?



そこまで大きな差はないと思いますが、個人的な感覚で言うと、
乙5>乙3>乙1=乙2=乙6
の順で難しいと思いました。
乙5類の危険物は、カタカナでイメージしずらいものが多く、覚えづらいと思いました。
乙2、乙6は出題される危険物が少ない分、問題に細かい数値や引っ掛けが出題されますが、高校の化学で出題される物質が多く登場するので、化学履修者ならあまり苦労することはないのではないでしょうか。
乙1、乙3は、その中間位の感じで、覚える量や問題の出題のされ方にこれといった特徴的なクセはなかったと感じました。
ただ、これは個人の過去の経歴や得意不得意によって大きく変わってくるので、あくまでも参考程度に考えていただけますと幸いです。
使った参考書とサイト
実際に使用した教材は、以下の4冊です。
- ①U-CAN『乙種第1・2・3・5・6類危険物取扱者 速習レッスン 第2版』(各類予想模擬試験2回分つき)
各種危険物の特徴がコンパクトかつ的確にまとめられている参考書です。クセがなく、非常に使いやすいですが、問題数が少なめなので、不安な人は②を使用すると良いと思います。
– ②ユーキャン『乙種第1・2・3・5・6類危険物取扱者 予想問題集 第2版』(各類5回分の模試と要点まとめつき)
①の内容と対応した問題集です。多くの問題が掲載されており、尚且つ解説も丁寧なので、これをやり込めば確実に合格ラインを突破できます。
– ③『乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者試験 令和8年版』
危険物取扱者試験は、問題冊子の持ち帰りが禁止されており、尚且つ過去問が公開されていません。ですが、この問題集では、本番に出題された問題の再現問題が記載されており、非常に高い実践力を身につけることができます。
– ④『わかりやすい! 乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者試験』(国家・資格シリーズ104)
参考書と問題集がセットになった書籍です。イメージで言うと、①と②が合わさった様な感じですが、語呂合わせが多く記載されており、暗記を楽にする仕組みが記載されています。少し問題は少ないと感じましたが、解説は丁寧で分かりやすいです。
前回の乙4のときと同様、今回もいろいろな参考書に手を出してしまいましたが、振り返ってみると、少し心配性が過ぎて、教材を揃えすぎたと感じています。①・②の組み合わせ、もしくは③・④の組み合わせのどちらかだけでも、十分に合格ラインへ届く内容でした。



国村さん的には、どの参考書が一番良かったの?
後、合格まで大体どのくらい勉強した?



私的にベストだったのは、
– ④『わかりやすい! 乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者試験』(国家・資格シリーズ104)
でした。
参考書と問題集がセットになっており、解説も丁寧で非常に使いやすかった印象があります。
もし一冊だけ選ぶとするなら、これを間違いなく選択するでしょう。
また、乙1〜乙6の内容の勉強時間ですが、科目免除している方を想定すると、大体
20時間〜30時間
あれば、一つの類に合格できると思います。
ちなみに私は心配性だったので、一つの類に40時間〜50時間くらいかけましたが、明らかに過剰でした。
当日の試験体験談
試験当日は、乙4のときと同じく、とある大学の教室で受験しました。会場の席は8割以上が埋まっていましたが、そのうち過半数は乙4を受験する方で、乙1・乙3・乙5など、それ以外の類を受ける方は比較的少なめでした。
ただし、欠席者は少なく、試験直前まで熱心に参考書を読んでいる方が多かった印象があります。乙4のときと比べても、受験者全体の層は真面目な方が多いように感じました。
当日の持ち物としては、受験票(顔写真を必ず貼ること)、身分証明書(運転免許証や学生証など)、筆記用具、現金を忘れずに準備することをおすすめします。
今回、特に注意していただきたいのが、複数の乙種を併願して受験する場合のマークミスです。類ごとに問題用紙とマークシートが分かれているため、記入欄を間違えやすくなります。実際に私自身も、マークをミスしてしまい、試験中に本気で焦った経験があります。併願受験をされる方は、どの類のマークシートに記入しているか、細心の注意を払うようにしてください。



複数の類を併願して受けていると、書き間違えでマークミスをすることがあるので、本当に注意して下さい。
心配なら、「乙1を受けている時は、他の類の問題に手を出さない」のようなマイルールを作ってみるのもアリです。



マークミスで失点して不合格になったら折角の努力が水の泡だわ。
そこまで時間がタイトな試験じゃないから、問題を解き終えた後にきちんとマークできているかチェックするのも手よ。
後余談だけど、この試験は科目免除で受験する人が多い。
その関係で、マークシートに空欄が多くできやすいの。
だからこそ、間違えて関係ないところにマークするミスが起こりやすいから要注意よ。
おすすめの勉強方法


勉強方法の基本的な考え方は、前回の乙4のときと変わりません。
インプットに偏りすぎると、いざ問題を解こうとしたときに手が動かなくなりがちです。逆にアウトプットに偏りすぎると、知識が断片的なまま定着しにくくなります。体感としては、インプット3割・アウトプット7割くらいの比率が、ちょうど良いと感じています。
問題集を解くときは、1周目からいきなり自力で解こうとすると挫折しやすいため、まずは解答を見ながら「解き方を覚える」使い方をするのがおすすめです。時間を計って本番のように解くのは、2周目以降からで十分です。
参考書に載っている問題が9割以上、安定して解けるようになれば、合格ラインには十分届くはずです。また、何度見ても覚えにくいと感じる用語や数値については、無理に繰り返すよりも、ノートにまとめて自分専用の一覧を作っておくと、直前の見直しに役立ちます。
取りやすいけれど、必要性は人による
乙1・乙3・乙5は、乙4と同様、それほど難易度が高い試験ではありません。ただし、それぞれの類が扱う危険物の用途はかなり限定的です。そのため、甲種の取得を目指している方や、業務上どうしても必要な方以外は、無理をしてまで取得する必要性は薄いというのが正直な感想です。
一方で、科目免除の仕組みをうまく使えば、1回の受験機会で複数の類を併願し、勉強時間を大幅に削減しながら取得することができます。もし挑戦するのであれば、単独ではなく、できるだけ複数の乙種を併願して受験することをおすすめします。
次回は、この乙種各類の取得を経て挑戦した、危険物取扱者甲種の合格体験談についてお伝えする予定です。よろしければ、そちらもお付き合いいただけると嬉しいです。





